インタビュー

人生を変えた食パンとの出会い

  • 富山県

お名前豊田 安江(とよだ やすこ)
現在(←移住前)の職業パン職人:株式会社 r 5(アールファイブ)代表取締役(←事務職)
現在(←移住前)の住まい富山県射水市(←兵庫県神戸市)
移住を検討し始めた年齢40歳
移住年月2016年

移住のきっかけ

大阪府に生まれ、兵庫県宝塚市で育ち、神戸市で就職。事務職をしながら、パン作りに興味があり自分で試行錯誤しながら作っていましたが、40歳の時、神戸市の「春夏秋冬」の食パンに出会い衝撃を受け、パン職人の世界へ飛び込みました。
数年後、自分自身のパン屋としての道筋が見えてきた頃、母が病気になり、母の故郷である富山への移住を考え始めました。
このまま神戸にいたいと思いましたが、ネットで「富山県」「射水市」を調べているうちに、パン屋が少ない、共働き率が高い、などなど。ということは、忙しい女性が多いから、仕事帰りにスーパーで買い物を済ませ、パンもほとんどスーパーで買っているのか・・・じゃぁ、焼きたてのパンを職場に届けたら買ってくれるかもしれない・・・じゃぁ、富山で起業しよう!と思い立ち「とやま起業未来塾」へ入塾し、富山へ移住しました。

人生を変えた食パンとの出会い

食パンが大好きで自分で作っていましたが、どんなに良い小麦粉、よい素材を使っても、
家庭ではなかなか思うようなパンを作ることができませんでした。毎週作っては捨てるの繰り返し。
そんな時、神戸市の「春夏秋冬」の食パンを食べました。生のまま食べるとふわっと消えてなくなる口どけの良さ、
焼くと表面がパリっと、中はふわふわでモッチリとした食感。
心の底から美味しいと思え、毎朝パンを食べるのが楽しみで早く目が覚めたり・・・
朝食に食べ、とても幸せな気持ちで職場に向かっていました。

ただの食パンがこんなにも人を幸せにするのかと、どうしてもこのパンを自分自身の手で作りたい、
後悔はしたくない、と思いきってパン職人の世界に飛び込みました。

パン職人として

実際はじめてみると、今までの生活とは全く違い大変でした。
一番苦労したのは早起き。朝2~3時に起きる生活に慣れることからでした。
そして、待ってはくれないパンの発酵時間に合わせるため猛スピードでこなす作業。
マラソンをしていたので体力には自信がありましたが、家に帰るのがやっと。
倒れるように寝る毎日でした。

その後、2か月待ちの食パンがあるお店「ブーランジェリー レコルト」を知り就職。
シェフは不眠不休で有名、見ていられないほど身体を酷使されている姿を見て、
「なぜそこまでしてパンを作るのですか?」と思いきってシェフに聞きました。
「お客さんの残念な顔が見たくないねん」と。

この言葉が今も心に強く残っています。

パン職人として一番大切なことを教えていただきました。
ここで経験させていただいたことで、自分自身のパン職人としての道筋が見えてきました。

富山で起業しよう

母が治らない病気になり家事が出来なくなりました。
母は故郷である富山で生活していて、神戸に呼ぼうと思いましたが、
富山から離れたくないという母の気持ちもあり悩みました。
そして富山県のリサーチを始めました。

キーワードは「富山県」「射水市」など検索しているうち、起業できるかも、
と一筋の希望が見えてきました。
しかし、パン作りの知識は身についていたものの、起業の知識は全くありませんでした。
そんな時「とやま起業未来塾」を知り、すぐに申込みました。

ここでは、実際に経営されている全国の講師陣から直接講義を受けることができ、
様々な企業の見学も出来ました。
何より自身の事業計画作成のために担当の先生がついて下さり、
半年という長い年月をかけ企画し、さらに大勢の人の前で発表する、という
多くの経験を積み視野を広げることが出来ました。

周りの人に支えられている

お店を開業する前、とやま起業未来塾で知り合った方に自分のパンを食べていただきました。
それをフェイスブックで紹介して下さり、そこから多くの問い合わせをいただきました。
また電気の検針員の方にパンを配達したところ、社内・社外で広めていただき応援して下さいました。

看板もチラシもない当店ですが、運命的な出会いで1人、2人の方から多くの方に知っていただくことが出来ました。
射水市の農産物直売所「菜っちゃん」や、富山県アンテナショップ「ととやま」からも依頼があり、
これも知り合いの方からお声掛け下さったからこそ。

今は、県内12件の店舗にて、県外では「金沢カジマート」、故郷である関西「梅田百貨店」や「TORiCLO」、
東京日本橋でも販売させていただいています。

皆さまから応援いただいて今がある。
お店を始めて、富山県の「人のあたたかさ」「応援の強さ」を感じることが沢山あり、感謝の気持ちでいっぱいです。

今後の目標と移住へのアドバイス

工房にいることがほとんどの毎日ですが、
もっと多方面から富山を知り富山の食材を使ったパン作りに取組みたいです。

富山はやっぱり自然がすばらしい。
初めて登った雄山では山のスケールに驚き、これが本当の山なんだと思いました。
立山を眺めながらのドライブは最高ですし、温泉もあちこちにあるので、忙しい中でもほっこりする時間がとれます。
また、大型スーパーも多くあり買い物がしやすく女性一人でも安心して暮らせる環境です。
それと、子育てにも最高の環境です。
広く緑豊かな公園はキレイに整備されていて思う存分子供たちが走り回れます。
キレイでかわいい「こども図書館」には感動しました。
皆で子どもを大切に育てて下さる、そう思わせてくれる環境です。
他にも「射水市大島絵本館」や「富山市ガラス美術館」の図書館も素晴らしいです!
富山は公共施設が充実しているのでとても魅力的です。

起業を考えておられる方は「とやま起業未来塾」をお勧めします。
事業プランを多くの人と共有することで、自分では気付かなかったことが多く見つかり、
地元の方の意見は本当に参考になります。

卒業後も相談窓口があり富山県独自の制度も詳しく教えて下さいますよ。

このインタビュー記事に関する各窓口のご案内

■インタビュー記事に関するお問合せ先
「くらしたい国、富山」推進本部(富山県 総合政策局 移住・UIJターン促進課)
TEL:076-444-4496
HP:http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1019/

■富山くらし・しごと支援センター 富山オフィス
TEL:076-411-9179
HP:http://toyama-teiju.jp/
富山県定住コンシェルジュが、とやま暮らし相談、富山現地案内、移住後の相談を行っております。
また、しごと相談員による求人開拓、企業ニーズに応じた求職情報の提供を行っております。
その他、webサイト・SNSによる移住関連イベント・ツアー情報、ローカル情報の発信を行っています。

■富山くらし・しごと支援センター 大阪オフィス
TEL:06-7636-6065
HP:http://toyama-teiju.jp/
移住相談員による富山ぐらしの相談、富山ぐらしの情報や体験ツアーのご案内、
経験豊富なキャリアカウンセラーによる就職相談、職業紹介、富山県内企業の求人情報の提供、
エントリーシートの添削や面接対策をサポートしています。

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